健康経営
TISインテックグループでは、仕事を通して従業員のウェルビーイング向上を目指すとともに、多様な人材が自分らしく活躍できる制度や職場環境の整備に取り組んでいます。その結果働きがい満足度を高め、人材の価値を企業価値につなげる企業文化の形成を目指します。
TISの健康経営
社員がいきいきと活動し、人間らしさ(個性や強み)を発揮するためには、それぞれの人生が豊かで幸せであることが大切な要素です。TISでは「社員の人生の質(QOL)向上」を目指し、ワークライフバランスや心身の健康を高める施策を拡充します。また、メンバとゴールを共有、協業しながら成長し、能力を発揮できる職場つくりを目指し、健康経営を推進します。
TIS常務執行役員 人事本部長 河村正和

1.心身の健康
健康はすべての活動の基盤です。社員一人一人が健康的なライフスタイルを維持し、能力を発揮できるよう、ヘルスリテラシー向上を目指した情報提供やセミナーの実施、労働時間の適正化に取り組んでいます。特に2019年度から導入した「勤務間インターバル制度」では、睡眠の重要性を繰り返し、社員に着信しています。
2.生活力の向上
社員(その家族を含む)の生活が充実し、長く安心して働ける環境を整えるため、家族にもメリットのある福利厚生制度の導入や、経済面を含めたライフプラン支援、両立支援制度の充実に取組んでいます。
3.働きがいの向上
すべての社員が社会的に満たされた状態になるためには、職場における活躍と成長の機会を整える必要があります。お互いを尊重し認めあう職場を創るラインケアの強化、キャリア志向を見据えた成長支援、1on1をベースとしたコミュニケーション改革を進めています。
新しい健康経営の普及と健康保険組合の健全化を目指す『健康経営アライアンス』に参画
健康経営アライアンスは、「社員の健康をつうじた日本企業の活性化と健保の持続可能性の実現」というビジョンに共感する148の企業・団体(6月30日時点)が活動する組織です。健康経営アライアンスでは、企業と健保が連携したコラボヘルスの推進を通じて、データドリブンの課題特定と解決策の実行、各種施策の評価を行っていきます。また、データヘルス計画に基づくPDCAサイクルの着実な遂行を通じて、健康経営の型づくりと成果創出のためのソリューションの共創および産業界への実装を実現していきます。TISはこのアライアンスに参画をしています。
TISの健康推進体制
TISでは、経営層で構成されているコーポレートサステナビリティ委員会と連携し、人事本部が主管となり、グループ各社と連携しながら「ダイバーシティ&健康経営」を推進します。活動方針・計画・進捗などについては、コーポレートサステナビリティ委員会へ適宜審議、報告を行っています。
従業員代表・衛生委員会・衛生推進委員等は、各地区に在籍しているメンバーが選出されており、人事本部スタッフと施策検討・実施・振り返りなど、健康経営に関する様々な取り組みに参画しています。
TIS健康経営ストーリー
当社グループでは、「持続可能なエンゲージメント」を人材戦略の要として位置づけています。
経営戦略を実現するためには、社員が自発的な貢献意欲を高め、プロフェッショナルとして高い成果を発揮することが不可欠です。
TISの健康経営は、経営課題である従業員エンゲージメントを高めるために、『組織開発』『健康増進』『福利厚生』の3つの観点で健康投資を行っています。

2024年度に健康経営ストーリーを見直し、より追跡する指標を増やしてPDCAサイクルの構築を強化しました。

健康経営施策による主な効果
健康投資の最終的な目標指標として、”社員意識調査”・”組織健康度調査”・”プレゼンティズム”・”アブセンティズム”の4つの指標を設けています。
また、従業員のワーク・エンゲージメントについても中間指標でウォッチしています。
<健康投資の最終的な目標指標>

※各調査の回答人数・測定対象人数については、「主な取り組みの効果」に記載しています
- 社員意識調査(回答率 2025年3月期 72%)
社員の働きがいの現状把握を目的とした意識調査において、「総合的に見て「働きがいのある会社だ」と言える」という設問にポジティブ(5段階のうち、4.ほとんど常に当てはまる、5.しばしば当てはまる)回答した比率 - 組織健康度調査
TIS独自サーベイ(12問・5段階)から、社員のパフォーマンスへの影響度が特に強い4項目の全社平均値 - プレゼンティズム
健康状態が万全な場合の仕事の出来を10点とした場合、過去4週間の仕事の出来を自己採点した結果から算出した生産性の低下比率 - アブセンティズム
病気を理由として休んでいる従業員の比率 - ワークエンゲイジメント
活力: 「私は仕事をしていると活力がみなぎるように感じる」でポジティブな回答をした従業員割合
熱意: 「私は仕事に熱心に取り組んでいる」でポジティブな回答をした従業員割合
没頭: 「私は仕事に没頭している」でポジティブな回答をした従業員割合
取組みの成果はこちら : 主な取り組みの効果(PDFファイル)
労働慣行
●方針・基本的な考え方
TISインテックグループは、基本理念であるOUR PHILOSOPHYにおいて、企業行動のもっともベースとなるあり方を「オネスト」(正直、誠実であること)としています。また、良き社会の一員として「人のためにあること」を大切にしています。事業を担う役職員に対し、以下の労働慣行を遵守するとともに、取引先に対しても、同等の対応を求めます。
1.人権の尊重
・ 各種ハラスメント、身体または精神的抑圧、言葉による嫌がらせや脅威をはじめとする非人道的な扱いを禁止します。
・ 人種、年齢、性別、性自認・性的指向・性別表現、障害、宗教、政党への加盟、配偶者や子の有無などを理由とする差別を禁止します。
・ 児童労働、強制労働、不当な解雇を禁止します。
2.労働環境の整備
・ 適切な休憩時間の確保、最大労働時間を超えない勤務を遵守します。
・ 法令に基づく休暇を付与し、これを取得する権利を保障します。
・ 労働契約において合意された雇用条件、労働条件を遵守します。
3.公正な処遇
・ 法定最低賃金の保証、「同一労働同一賃金」の原則に基づき、性別や年齢等の属性に依らない公正な処遇を行います。
・ 労働契約に従い、所定時間を超える労働に対しては、時間外手当の支払いを行います。
4.労使関係
・ 法令に基づき、任意の団体に加入する権利、結社の自由、団体交渉権を尊重し、これらの行為による不利益が発生しないことを保証します。
具体的な取り組みについてはこちら:労働慣行に関する取り組み
労働安全衛生
当社グループは、法令を遵守し、衛生管理者、産業医、衛生委員会を組織し、安全衛生管理体制を確立しています。働きかたのリスク、職場における危険性又は有害性等の調査等を踏まえて、安全衛生計画を作成し、講ずべき措置の実施、実績のモニタリングと評価、改善といった活動を推進するとともに、職場や社員への労働災害防止、健康増進等に係る情報提供や指導、啓蒙を行っています。
労働安全衛生マネジメントシステムについて、2025年7月時点での導入実績はありません。今後、推進体制の各メンバーと協議を行い、導入を検討します。
●労働安全衛生方針
全ての社員が安全かつ健康的に業務に従事できるよう、快適な職場作りに努めます。そのために、労働安全衛生に関する法令、社内規則・ルールを遵守するとともに、必要な知識の習得に努めます。労働安全衛生方針は、すべての役職員に適用されます。また、パートナー企業に対しても、同等の対応を求めています。
●管理体制およびリスクマネジメント
労働安全に関する施策の実施状況は、人的資本にかかわるテーマの一つとして、取締役会でモニタリングと今後の方向性に関する議論が行われます。「人材戦略推進責任者」は、これらの方向性を踏まえ、施策執行の決定を行います。
職場におけるリスクについては、統括安全衛生管理者・衛生管理者・産業医・産業看護職・従業員代表・人事部員などが参加する、衛生委員会・社員協議会を月2回開催しています。衛生委員会では、労災事案・職場巡視状況・労働時間状況・面談状況・産業医講話などの協議や、健康経営に関する施策の協議等を行っています。また、社員協議会では、社員から徴収された意見をもとに、労働安全や職場環境改善に向けた議論を行っています。
●労働災害への対応
1.労働災害の防止
職場における労働災害の防止および快適な設備保全のため、職場巡視等によるリスクの特定や、社員からの意見収集・議論を行い、しかるべき対策を未然に講じています。対策の経緯は社員に公開し、さらなる改善につなげる取り組みを行っています。
2.労働災害発生時の対応
社員の休業・怪我などが発生した場合は、当該社員および関係者に対するヒアリングおよび現地調査により原因特定を行い、労働災害が確定した場合は、法令に従い本人に対する補償と必要な手続きを行います。また、労働災害の発生の根本原因を取り除く改善策の検討と対処、社内への周知を通じて再発防止に努めます。労災発生状況、改善対策の状況は、衛生委員会で報告しています。
3.災害・パンデミック発生時の対応
当社グループでは、危機発生時の対応として「BCP基本計画書」を策定し、対応手順を明確化しており、定期的な訓練を実施しています。役職員の安全にかかわる危機として、自然災害、パンデミック、その他インシデントを定義しています。危機管理においては、役職員とその家族、来訪者の安全確保、人的被害状況の把握と被害の拡大防止を行うことを、最優先事項としています。
有事の際は災害対策本部を設置し、収束までの期間、関係者との情報連携、安全確保の指示、従業員とその家族の安否や被害状況の確認等を行います。
ウェルビーイング向上への取り組み
ヘルスリテラシーの向上 | 社員がより健康に関心を持ち、数多くの健康情報を効果的に活用できるよう、継続的な情報発信と教育の機会を提供しています。 また、世代間コミュニケーションを活性化し、風通しがよく一体感のある組織・働きやすく安心感のある職場を目指しています。 |
---|---|
健康診断 | 法令に基づき、年に一度、全社員を対象に定期健康診断を実施し、35歳以上の希望する社員には、人間ドックも追加で提供しています(一部条件あり)。 さらに各種検診補助も行っています。 |
ストレスチェック | 法令に基づき、年に一度、全社員を対象に労働者のメンタルヘルス不調の未然防止を目的としたストレスチェックを行っています。 ストレスチェックの受診はWEBで行い、社員は自身のストレス状態をその場で確認し、希望がある場合は産業医面談や保健師相談の機会を提供しています。 また、組織単位で結果を分析し、組織健康度調査等とあわせて各部へ説明を行うことで、実施結果を組織改善活動にもつなげています。 |
健康保持・増進体制 | 主な拠点である東京、名古屋、大阪に健康相談室を設置し、現場部門・人事・産業保健スタッフが一体となって、社員をサポートしています。 日常発生する心身の不調や疾病に関する相談、生活習慣改善に関するアドバイスを行っています。 また、各拠点にヘルスキーパールームを常設し、専任の鍼灸マッサージ師による施術と指導・助言を提供しています。 |
コラボヘルス(健康保険組合) | 健康保険組合と協業し、社員への健康に対する関心を高める働きかけや、健康増進対策を実施しています。 同時に、被扶養者に対するケアも実施しています。 |
生活力向上に向けた取り組み | 社員が心身ともに健康を維持して仕事をするためには、生活力の向上も重要な要素です。在籍中も退職後も豊かで幸せな生活を送れるように、制度整備や取り組みを実施しています。 |
具体的な取り組みについてはこちら:ウェルビーイング向上への取り組み