地域社会への貢献
TISインテックグループでは、グループ基本理念「OUR PHILOSOPHY」に基づき、ミッションである「デジタル技術を駆使したムーバーとして、未来の景色に鮮やかな彩をつける」存在を目指し、社会課題解決型サービスの提供(CSV推進)に取り組むとともに、事業を介さず直接的に地域社会へ豊かさを提供するために社会貢献活動にも積極的に取り組みます。社会貢献活動を推進することにより、社会の社会課題解決型の製品やサービスの購買力を上げ、社会と企業の価値交換の善循環を加速させます。
TISは、社会のすべての人々がデジタル技術の恩恵を享受できるような社会の実現に貢献することを目指し、下記3つのテーマに沿って社会貢献活動を推進します。
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将来のユーザーを支援する活動
次世代を担う子どもたちのデジタル技術活用力を高める支援活動を行います。 -
社会にデジタル技術の恩恵を広める活動
インフラ構築支援活動などを行い、経済的・地域的理由で利用できない人々を減らします。 -
社会のデジタル技術による負の影響を軽減する活動
デジタル技術の悪用を防ぐ/変化についていけない人々を支援します。
TISは、NPOと対話し、デジタル技術に起因する格差や、事業活動を通じた価値交換の対象になりにくいステークホルダーを特定し、下記のようなそれらステークホルダーが優先的に受益者となるような社会貢献活動を優先的に推進しています。
- 未成年
- 地理的、経済的、技術的理由などでデジタルサービスを利用できない人
- 相対的に社会保障が不足している人
活動例
NPOのデジタルトランスフォーメーション支援
社会課題に寄り添い、支援を必要とする人々に関する専門的知見を持つ認定非営利活動法人日本NPOセンター(以下、日本NPOセンター)と協働し、当社は2022年から資金面と技術・人材面での支援を通じて、NPOのデジタル基盤強化を推進する2つのプログラムを実施しています。これらの取り組みにより、NPOのデジタル環境を改善し、プログラムの効果を高めるとともに、デジタル技術を活用してより多くの受益者に支援が届くことを目指しています。
TIS×日本NPOセンター協働事業 助成プログラム&デジタル基盤強化プログラム概要
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活動概要 | 内容 | TISの貢献 |
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| A.助成プログラム | NPOが社会に提供する新しいデジタルツールの開発や既存ツールの改良、業務のデジタル化による基盤強化などへ資金助成で支援します。これにより、NPOと市民社会の広がりと強化を実現します。 | ◆第1回(支援期間:2022年10月-2023年9月):9団体 TISの3つの社会貢献活動テーマに合致する活動を行っているNPOの新規のデジタルツールの開発や既存のデジタルツールの改良に対して資金助成しました。 |
資金提供 助成先審査の支援 |
| ◆第2回(支援期間:2023年10月-2024年9月):12団体 デジタル技術の悪用・被害を防ぐための活動や配慮が必要な人々のデジタル活用を促進する活動を行っているNPOに対して資金助成しました。 |
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| ◆第3回(支援期間:2024年11月-2025年10月):9団体 TISの3つの社会貢献活動テーマに合致する活動を行っているNPOの既存のデジタルツールの改良に対して資金助成しました。 |
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| B.デジタル基盤強化プログラム | デジタル技術に精通した人材を派遣し、NPOのデジタル環境を診断したうえで、課題解決に向けて伴走します。NPOのデジタル基盤強化と活用を促進し、社会課題解決への取り組みを加速します。 |
◆第1回(支援期間:2022年10月-2023年3月):11団体 NPOへのグループウェアの導入による働き方改革や紙ベースでの資料のデジタル化、コミュニケーションツールの一本化などへの支援を行うことで、NPOの活動の効率化や実効性を向上させます。 |
資金提供 当社社員のデジタル人材の参画 |
TISは、すべての人々がデジタル技術の恩恵を享受できる、デジタル技術に起因する格差のない社会の実現を目指しており、この活動を通じて金銭的支援に加え社員ボランティアによる支援も行い、地域社会への貢献と、社員のデジタル人材としての価値向上と多様性向上に取り組みます。
企業版ふるさと納税
TISは、国が認定した地方公共団体の地方創生の取り組みに対し、2022年3月期から企業版ふるさと納税による寄付で支援を行っています。
| 自治体 | 実施時期 | 活動概要/事業 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 岩手県滝沢市 | 2022年3月期 | 最先端教育を実施し、若者と企業の交流を促進する「滝沢人」市場価値向上プロジェクト | 岩手県滝沢市では、20~29歳の若者の転出が著しく、就業人口の流出と定住率の低さから、地元の雇用創出やU・Iターン者の受入れ態勢の整備が求められています。 将来的には世界で活躍する市民が構築したネットワークを活用し、企業誘致や安定的な雇用の確保を目指し、高度なスキルと地元への熱い想いを持った人材の育成を行っています。 |
| 鹿児島県瀬戸内町 | 2022年3月期 | 有人3島を中心に「情報基盤を整備する」プロジェクト | 鹿児島県瀬戸内町の有人3島(加計呂麻島、請島、与路島)では、光ブロードバンドが町内すべてに行き届いていないという課題を抱えており、海底光ファイバーケーブルの敷設とサービス提供の整備を支援し、社会にデジタル技術の恩恵を広める活動を行っています。 |
| 大阪府 | 2022年3月期 | スマートシニアライフ事業 | 大阪府では高齢者がいきいきと健康で便利に生活できるよう、高齢者の生活を支援するサービスプラットフォームを公民共同で構築し、タブレット等のデジタル端末を活用することにより、行政と民間の様々なサービスをワンストップで提供しています。 |
| 山梨県 | 2023年3月期 | ゲーム・ネット依存対策プロジェクト | 山梨県では、ゲーム・ネット依存が疑われる中高生の急増が課題となっており、Web広告によるゲーム・ネットに関する適正利用および医療機関・相談窓口に関する支援情報発信やゲーム・ネット利用を見直したい中学生を対象にデジタルデトックスキャンプを行っています。 |
| 長野県松本市 | 2023年3月期 | 上高地「再生と安全」プロジェクト | 長野県松本市にある上高地では、電力の安定供給ができていない場所があるため、電力ケーブルや光ケーブルの埋設を行い、電力の安定供給による防災体制の強化、安全な利用環境整備を行っています。 |
| 福島県会津若松市 | 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 |
地域課題解決型先端サービス実装化支援事業 | 福島県会津若松市ではデジタル技術を活用できていない地域企業が多く、地域企業を対象に先端サービス導入に係る支援を行うことで、スマートシティ会津若松の取組を地域に展開・波及させています。 |
| 兵庫県 | 2024年3月期 2025年3月期 |
プロスポーツクラブと連携した地域活性化プロジェクト | 兵庫県では子ども達がスポーツに触れる機会を充実させるため、プロスポーツクラブとの連携により、子ども達の試合観戦招待や、プロ選手やスタッフによるスポーツ教室の開催などを行っています。 |
| 大阪府阪南市 | 2025年3月期 | 阪南市に住みたくなる、魅力に溢れたまちづくり事業(SDGs推進事業) | 大阪府阪南市では、アマモ場再生によるブルーカーボン推進と環境教育を通じて、カーボンニュートラルとSDGs達成に向けた持続可能なまちづくりを進めています。地域・企業・市民が協働し、種子採取や植え付けなどの保全活動を行い、次世代への海洋教育も展開しています。 |
| 兵庫県三木市 | 2025年3月期 | 団地再生事業 | 兵庫県三木市では、人口減少や高齢化の課題に対応し、多世代が快適に、永続的に住み続けられるまちを目指しています。そのため、地域・企業・市民が協働し、住み替えの仕組みや多世代共生住宅、交流施設、福祉系施設の整備を進め、持続可能な団地再生を推進しています。 |
小学生のためのIT工作マイコンプログラミング講座
ITリテラシーに関する教育格差を是正するため、認定NPO法人キッズドアと千葉⼤学デザイン・リサーチ・インスティテュート(dri)と協働して、千葉大学墨田サテライトキャンパスにて2022年8月22日~27日に小学生を対象にした「デジタル縁日IT工作マイコンプログラミング講座」を開催し、普段ITに触れることが少ない子どもたちへプログラミング体験の提供を行いました。
参加した小学生の20%がパソコンを使用した経験がなく、また半数以上がプログラミング未経験でしたが、53名の小学生がmicro:bitというマイコンを使用して自身でプログラミングしておもちゃをつくる体験をし、体験後のアンケートでは、94%がまたプログラミングをしたい、93%がITおよびプログラミングへの将来的興味があると回答し、ITで、社会の願いを叶えたり、未来を創る将来像をイメージできるような手助けになったと考えています。
TISは、今後も次世代を担う子どもたちのデジタル技術活用力を高める支援活動に取り組みます。
難病や障がいのある子どもとご家族を支援する「スマイルキッズキャンプ」
難病や障がいのある子どもとご家族のために、TIS株式会社の有志による実行委員会が毎年企画実施する旅行イベントです。
当社グループ社員がボランティアスタッフとして参加し、CSRやボランティアの意義を考える貴重な機会となっています。
楽友会による演奏活動
管弦楽・吹奏楽・合唱から成るグループ公式クラブの「TISインテックグループ楽友会」は、「定期演奏会」やグループ会社入居ビルでの「ランチタイムコンサート」、老人ホーム等への訪問演奏など、地域社会に根ざした活動を行っています。
大学生向けインターンシップ
学生のキャリアデザイン支援、就業体験機会としてインターシップを実施しています。 これまでに1,000名以上の学生に機会提供しています。
Webアプリケーション開発コース)TISが業務として開発しているシステムを題材としたSIerのリアルな開発現場体験 プログラム(2日間)
Webサイト(アプリケーション)の改修に取り組みます。
事前課題として、各自ご自分のPC上で対象アプリケーションの動作確認を実施し、当日、チームでそのWebサイトのプログラムを実際に改修します。
パブリッククラウド[AWS]基盤構築コース) パブリッククラウドのAWSを使って本格的な開発ができるプログラム(2日間)
パブリッククラウドを使って本格的な開発ができるコースです。
実際にAWS環境に触れていただきシステムに必要な要素を組み込んでいく内容となっており、他では得がたい体験ができます。
サイバーセキュリティ業務体験コース) パブリッククラウドのAWSを使って本格的な開発ができるプログラム(1日間)
サイバーセキュリティ業務をリアルに体験できる1日完結の実践型イベントです。
脆弱性診断を実際に行い、診断結果をもとにチームで改善策を検討することで、セキュリティ業務の流れを丸ごと体感いただきます。
ビジネス体感セミナー)世の中を新しい世界へ動かす最前線プロジェクト事例を追体感できるプログラム(1日)
IT業界を知り、ビジネスとは何かを理解するために、実際にあったプロジェクト事例をモデルにした総合ITサービス企業の仕事を大学生に体験していただくコンテンツを提供しています。このコンテンツでは、従来のシステムインテグレーションが担っていたビジネスに加え、自社独自のサービス開発によるビジネスと、異なる2つのプロジェクトワークを通じてどのようにして社会を動かすことができるのかプロフェッショナルの視点で課題に取り組んでいただきます。
教員向け企業研修
教員が夏休み期間中に民間企業で様々な研修を受けるプログラムです。日本経団連の外郭団体「経済広報センター」が実施しており、TISは2010年から受入れを行っています。これまでに70名以上の教員受け入れを行ってきました。
研修では、タスク管理方法やアイデア創出の手法などの体験を通じて、企業活動への理解を深めるとともに、ノウハウを教育や学校運営に活用いただいています。
大学との連携(職業体験イベント)
公立はこだて未来大学と共同で、学生向けの職業体験イベント「開発体感セミナー(アプリケーション開発コース)」を、オンライン形式と同大学キャンパスにて開催しました。企業のエンジニアが地方大学を訪問して学生と直接の接点を持ち、システム開発体験を通じたキャリア支援機会を提供する取り組みは業界内でも前例が少なく、TISにとって初めての取り組みです。