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対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和され、新たな労働環境が浸透する中で、先行きについては、世界経済の不透明化に伴う供給面での制約や原材料価格の動向による下振れリスクなど、多くの事柄を注視する必要があります。
このような中、当社グループは国内市場においてはペイメント領域を中心に、事業の重要な企業インフラを構築し、かつ安定的に支え、柔軟な対応によりスピーディーなサービス提供の遂行を通じて成長してきました。また、更に事業を飛躍的に加速させる力となりうるのが、グローバルでのバリューチェーン連携だと認識し、海外のスピード感を取り入れ、日本における当社グループの強みを組み合わせることで、グローバルにおける競争力と当社の優位性のあるポジションを確立してまいりました。
当社グループが更なる持続的な成長を実現するためには、国内の既存事業領域における優位性をより高め、加えて社会課題解決につながる新規事業の創生と開拓が必要と認識しております。
上記のような経営環境認識や課題を踏まえ、当社グループは、全方位のステークホルダーとの価値交換性の向上を通じて、継続的な事業拡大と持続可能な社会の実現を目指すこととしており、注力すべき取組みとして、「DX提供価値の向上」「グローバル事業の拡大」「人材の先鋭化・多様化」「経営マネジメントの高度化」の4つを設定しています。
なお、当連結会計年度における各取り組みの進捗状況等については、P.2「1.経営成績等の概況
(1)当期の連結経営成績の概況」をご参照下さい。

①DX提供価値の向上

DX領域に関しては、国内トップレベルのペイメント領域をはじめ、データアナリティクス、AI・ロボティクス、ヘルスケア、エネルギーマネジメントなどグループに培われた強みを中心として、顧客の現在の業務プロセス改革やインフラ改革、さらにはビジネス自体の革新まで、当社顧客のDXパートナーとして、継続的に事業の拡大に取り組んでいきます。
このDX提供価値の向上に必要な取り組みとして「ステークホルダーとの共創促進」「DXコンサルティング機能強化」「ITデリバリーの強化」を設定しています。
2022年度は上流コンサルティング機能強化として、戦略的な経営資源配置と人材育成を継続して進め、さらにはFixel株式会社を子会社化し、エンタープライズ向けシステムUI/UXデザインコンサルティングから事業会社向けデザインシステムの構築・運用支援を強化するなど、DX提供価値の拡充を図っております。

②グローバル経営の深化と拡張

「ASEANトップクラスのIT企業連合体」の組成(FY2026におけるグローバル事業の連結売上高1,000億円)を目指し、「チャネル」と「テクノロジー」という2つを軸とした戦略的投資によるアライアンスを最大限活用するとともに、それぞれの持つ強みを融合させた事業展開とASEANを面でカバーできる連携力の構築・強化による事業領域拡大を推進しています。こうした中、連結子会社であるMFEC Public Company Limitedは、タイ国内エンタープライズ向けITソリューション提供のリーディングプレイヤーである地位を活かし、タイ国内事業は好調に進展しています。また、当社とのソリューションクロスセル及び金融を中心とした日系深耕の強化も進んでおり、共同での大型案件の受注といった実績も出始めています。また、東南アジア最大のデジタルペイメントプラットフォームを展開するGrab Holdings Inc.をはじめとした海外企業との戦略的パートナーシップ関係では、当社海外事業会社間の協業が本格化しており、東南アジアおよび日本でのデジタルペイメントのインフラ強化や新たな決済技術の開発にも共同で取り組んでいます。引き続き、ASEAN各国のパートナーとのアライアンスを強化し、最先端技術や破壊的テクノロジーを活用することで、グローバルでITオファリングサービス、フロンティア市場創造ビジネスを拡大してまいります。
また、全世界においてコンサルティングとテクノロジーの融合が進み、従来のITプレイヤーにとっては競合として脅威となりつつあることを踏まえ、「コンサルティング」を新たな軸として追加し、バリューチェーンの拡充による「コンサルティング+IT」プレイヤーとしてのプレゼンスとケイパビリティを強化するとともに、Next ASEANの開拓にも注力し、グローバル事業の展開を加速させてまいります。

③人材の先鋭化・多様化

社員と会社の価値交換性の継続的な高度化を実現するために、個の多様化と先鋭化に着目した人材戦略を推進してまいります。多様な個が活躍できる環境・組織風土の整備、新たな労働環境を見据えた次世代の働き方改革の推進、人材データベースのデジタル化による人材ポートフォリオマネジメントの高度化などを通して、社員のエンゲージメント向上に取り組んでまいります。またコンサルティング、グローバル、サービスビジネスなど、先鋭人材の戦略的な確保と育成に努めるとともに、最適配置を進めてまいります。
当社では以前より人材を最重要の経営資本として、人材に対する先行投資を積極的に推進してきました。現中期経営計画における人材戦略では「働く意義」「働く環境」「報酬」の3つの軸で社員エンゲージメントを高める人材投資を進めており、2023年4月から導入する新人事制度によって「働く意義」と「報酬」の改革をさらに推し進めます。新人事制度では、報酬・評価・等級制度を全面的に刷新し、会社と社員と社会の高付加価値化の善循環を生みだすことで当社のさらなる成長と、成長を実現する内外の優秀人材の確保に努めてまいります。

④経営マネジメントの高度化

当社は、グループ基本理念「OUR PHILOSOPHY」を確固たる軸として、事業活動を通じた社会課題の解決と社会要請に対応した経営高度化によるステークホルダーとの価値交換性の向上を図り、持続可能な社会への貢献と持続的な企業価値向上の両立を目指すサステナビリティ経営を推進しています。

<TISインテックグループの目指すサステナビリティ経営の全体像>

これまで、当社グループはコーポレートサステナビリティ委員会の設置、マテリアリティの特定、解決を目指す4つの社会課題の特定など、サステナビリティ経営の高度化に向けた実行体制を整えるとともに、コーポレート・サステナビリティ基本方針に基づき喫緊の重要な社会課題として優先度の高いテーマである人権や環境に関する取り組みを進めてまいりました。今後はこうした取り組みを継続することに加えて、当社グループの直接的な企業活動のみならず、バリューチェーン全体で当社グループの企業活動を見つめ直していくことが重要な課題であると認識しており、サステナビリティ経営のさらなる深化を通じてサステナビリティ先進企業としてのプレゼンスの確立を目指すべく、マネジメント体制を強化してまいります。
また、不確実性の高まる環境の中においても持続的な成長を実現するために、経営基盤の整備・強化を継続的に推進してまいります。セグメントオーナーを設置して権限と責任の所在を明確化し、グループ各社の強みを活かした成長戦略の実現を推進するとともに、資本コストを意識した事業マネジメントや国内外の企業のM&Aを通じた事業ポートフォリオの入れ替えによる最適なグループフォーメーションの追求、グループ間接業務のシェアード化を含む本社機能のさらなる高度化・効率化に取り組んでいます。加えて、将来の成長に資する成長投資(ソフトウェア投資、人材投資、研究開発投資、M&A・出資等)を積極的に実行していく中で適正リターンを獲得するための投資マネジメントの高度化も推進してまいります。
同時に、企業価値向上と認知度向上への取り組みの一環として、テレビCMや広告媒体への記事掲載等の戦略的なブランド活動も継続してまいります。現時点においても当社グループの認知度向上やそれに応じた効果が社員の働きがいや採用面で得られる等、成果は着実に表れ始めていますが、今後もコーポレートブランドをベースとしたサービスブランドの訴求強化等を目的として引き続き取り組んでまいります。

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更新日時:2023年10月17日 15時33分