TCFD分析
TISインテックグループは、気候変動対応における当社グループのレジリエンスの検証に向け、以下①~③を実施しています。
①シナリオ分析:気候変動に関するRCP(代表濃度経路)等の科学的根拠等に基づき1.5℃シナリオと4℃シナリオを用いて各々の世界観を想定し、リスク要因を整理
②相関関係の可視化:上記①で実施したシナリオ分析をもとに、TISインテックグループの主な事業と気候変動におけるリスクおよび機会について、関係性を可視化
③リスクと機会の具体化:上記②を踏まえ、リスクおよび機会を具体化するとともに、当社グループの事業に関わるリスクについては、現在(2025年3月末)までのリスク低減策を反映した、2031年3月期における財務影響額を再評価。そのうえでリスク低減策を講じなかった場合の財務影響額と比較し、効果を検証
①シナリオ分析 ~1.5℃/4℃の世界観の想定~
TISインテックグループは、気候変動に関するRCP(代表濃度経路)とSSP(共有社会経済経路)および、IEA NZE2050(2050年ネットゼロ排出)の科学的根拠等に基づき、1.5℃シナリオと4℃シナリオを用いて各々の世界観を想定し、当社グループの事業に関連するリスクおよび機会の要因を整理しました。
【表1】 科学的根拠等に基づいた、1.5℃シナリオと4℃シナリオを用いた各々の世界観の想定および、リスク/機会の要因整理
②気候変動における相関図
上記①のシナリオ分析をもとに、TISインテックグループの主な事業と気候変動におけるリスクおよび機会について、下記【図1】のとおり相関性を可視化しました。
③-1 リスクと財務影響
上記①、②で整理した内容をもとに、TISインテックグループの事業全体におけるリスクを具体化しました。
リスクは2021年に組織横断的に開催した「気候変動対応検討会」で評価し、その後2024年に、リスク低減策実施後の財務影響を再評価しました。
主なリスク低減策として、現在(2025年3月末)までに、再生可能エネルギー導入推進(62.7%導入見込み)、グループ全体での情報開示、第三者評価のスコアアップに努めてまいりました。
その結果、リスク低減策を講じないケースと比較して、リスク低減策実施後の財務影響額が大幅に低減(リスク低減)されることが確認できました。
下記【表2】は、現在のリスク低減策と同レベルの対策を継続し、それ以上の追加の対策を行わなかった場合に想定される、2031年3月期の財務影響額を示しています。
今後も引き続き、再エネ導入等の気候変動対策を推進していくことで、更なるリスク低減を図ってまいります。
【表2】 特定したリスク、および2031年3月期における財務影響(リスク対応策実施後)
③-2 機会
上記①、②で整理した内容をもとに、機会を具体化しています。
今後も当社グループが貢献すべき社会課題として掲げている「低・脱炭素化」に向け、社会課題解決型サービス事業の拡大を目指して参ります。
【表3】 特定した機会
④ 戦略のレジリエンス
上記①のシナリオ分析結果(1.5℃/4℃)に対して、上記③-1で特定されたリスクの財務影響額をもとに、当社グループが気候変動に対して事業を継続していく上でのレジリエンス(強靭さ)について説明します。
4℃シナリオへ移行した場合、「気温上昇に伴う自然災害発生リスク」が高まりますが、当社グループにおける財務影響は小さく、現在のビジネスモデルを変更することなく、事業を継続できること(レジリエンスがあること)が判りました。
一方で、1.5℃シナリオへ移行した場合は、「気候変動対策が遅れることによる社会的信頼低下や顧客離れが進むリスク」が想定され、財務影響額も大きいため、リスク低減策を講じる必要があることが判ります。尚、リスク低減策は、後述する「指標と目標」に則り、対策を講じていくことによる効果を検証する必要があります。
リスク低減策の効果の検証については、以下3点を算出/分析した結果、リスク対策前後の財務影響額の差異(c. - a.)が、b. リスク低減策実施に伴う費用と比べて大幅に大きく、つまりリスク低減策を講じることで、財務影響額(リスク)を大幅に低減できることを確認できました。
a. リスク低減策を講じなかった場合の財務影響額
b. リスク低減策実施に伴う費用
c. リスク低減策を講じた場合の財務影響額
上記の結果を踏まえ、特定されたリスクに対する低減策を継続して実施していくことで、当社グループへの財務影響額(リスク)を低減し、またそれがレジリエンスを高めることに繋がると考えます。
当社グループは、低・脱炭素化の実現に向け、カーボンニュートラル達成にむけた目標を掲げ、更に具体的な移行計画として、「SCOPE1,2における温室効果ガス削減目標と実績推移」(トランジションプラン)を策定し、着実な計画達成を目指してまいります。
さらに事業を通じた低・脱炭素社会への移行を目指すことで、レジリエンスを高めるとともに、社会全体のサステナビリティ実現に大きく貢献して参ります。