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TIS、クラウドオーケストレーション・ソフトウェア『CloudConductor』のα版をOSSとして公開~「耐障害性向上」、「性能向上」、「災害対策」などの非機能要求に対して最適化したシステムをクラウド上に自動的に配置・設定・管理 ~

2014年3月26日

TIS株式会社

報道関係各位

ITホールディングスグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長:桑野 徹、以下TIS)は、経済産業省が公募した“平成25年度「産業技術実用化開発事業費補助金(ソフトウェア制御型クラウドシステム技術開発プロジェクト)」”に採択され開発した、クラウドオーケストレーション・ソフトウェア『CloudConductor(クラウド コンダクター)』のα版を、オープンソース・ソフトウェア(OSS)として3月25日に公開したことを発表します。

<『CloudConductor』オフィシャルサイト>

Official Site:http://cloudconductor.org
Github:https://github.com/cloudconductor

『CloudConductor』は、クラウド上に構築するシステムに対して、「耐障害性向上」や「性能向上」、「災害対策」といった信頼性、可用性、保守性に関わる非機能要求を自動的に配備・設定・管理(オーケストレーション)することが可能なソフトウェアです。

本ソフトウェアは、OpenStack、Chef、Zabbix、RubyなどのOSS技術を要素技術として活用しています。『CloudConductor』自体もオープン仕様およびOSSとしてα版から広く公開することで、エンタープライズシステムの“暗黙知”として蓄えられてきた方式設計に関するノウハウを“形式知”として共有する“エコシステム”の構築を目指します。

TISは、『CloudConductor』を継続的に開発していき、将来的には、システム基盤構築の短縮や標準化による品質向上を実現する“システムのレディメイド化ソリューション”や“オーケストレーションシステムパッケージ”などのコア技術として活用していく予定です。

『CloudConductor』の概要と将来構想

『CloudConductor』開発プロジェクトは、近年注目されている『SDx(Software-Defined Anything) 』の技術を活用し、“ハイブリッドクラウド”などの多種多様なシステム稼働環境を統合的に管理するソフトウェアの技術開発を目指しています。

エンタープライズシステムのインテグレーションの現場において、システムから稼働環境に依存する仕様を切り離し、『個別のクラウド』を超えてシステム方式設計における自由度と再利用性を高め、あらゆるリソースをソフトウェアで管理し制御する『SDI(Software-Defined Infrastructure)』の実現を将来構想としてプロジェクトを推進しています。

<『CloudConductor』の利用イメージ>

本ソフトウェアを利用することで、「非機能要求に対して最適化したシステム構成のパターン定義」から、簡単な操作で自動的にクラウド上に多数のサーバやネットワークを適切に配置することができます。さらに、通常のエンタープライズシステムが必要とするバックアップ、高可用性、監視、システム運用などの非機能要求もテンプレートに組み込み配置することが可能になります。

これにより、システムの設計、構築、運用の各段階で、プライベートクラウドやパブリッククラウドといった稼働環境に依存しないシステム構成を組むことが可能となります。

『CloudConductor』は、以下のようなメリットをもたらします。

クラウドロックインの回避

システム構成記述をテンプレートとして抽象化することで、特定のクラウドに依存する記述を最小限にすることができ、一度構築したシステムと同じ構成を異なるクラウド上に再現することが容易となります。これにより、スムーズなシステム移行の実現や災害時のシステム再構築などへの活用が可能になります。

システム設計・構築・運用の柔軟性とアジリティ向上

IaaSなどのコンピューティングリソースの仮想化技術は、サーバのスクラップ&ビルドを容易し、設計・構築・運用に柔軟性とアジリティ(俊敏性)をもたらしました。『CloudConductor』は、この特性をエンタープライズシステム全体にまで拡大し、システムの設計・構築・運用の柔軟性とアジリティ向上を実現します。パブリッククラウドやプライベートクラウドを利用するユーザは、個々のサーバだけでなく、3層アーキテクチャ(Web、AP、DB)とバックアップサーバ、監視サーバなどから構成される複雑なシステムを、簡単な操作で自動的に構築することが可能になります。

SLAに合わせたシステム構成のノウハウを形式知化

システム構成を記述するテンプレートに、スケールアップ、スケールアウト、ハイ・アベイラビリティ(HA)構成などを組み込めるため、『CloudConductor』は自動的にそれらの指示に従ったシステム構成を実装します。これにより、システムインテグレータや情報システム部門が暗黙知として保有していた、特定のSLA(Service Level Agreement)を実現するためのシステム構成に関するノウハウを形式知に変換することが可能になります。

ITガバナンスを重視する企業にとっては、ITSMS (IT Service Management System)に従って文書で規定しているSLAを実装によって規定することができるようになるため、実装不具合のリスクを低減し、システム品質向上につなげることができます。また、将来的には、さまざまなシステム運用パターンをテンプレートに組み込むことで、エンタープライズシステムに自律的な自己修復と拡張の機能を提供することも可能になります。

「産業技術実用化開発事業費補助金(ソフトウェア制御型クラウドシステム技術開発プロジェクト)」について

 「産業技術実用化開発事業費補助金(ソフトウェア制御型クラウドシステム技術開発プロジェクト)」は、国内企業に広く受け入れ可能な機能と性能を備えた情報インフラとして、柔軟性、拡張性、効率性を備え、かつ省電力なクラウドコンピューティング環境を実現するとともに、クラウドコンピューティング環境の稼働を支える高可用、高効率なデータセンターの構築に係る新たな情報処理基盤の開発を目的に公募されました。

2013年5月10日~6月11日の期間で公募が実施され、期間内に6件の応募があり、審査委員会において審査の結果、TISを含む3社が採択事業社として選定されました。詳細は以下、経済産業省のWebサイトをご参照ください。

公募について

http://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/k130510001.html

採択結果について

http://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/s130726002.html

本件に関するお問い合わせ先

報道関係からのお問い合わせ先

TIS株式会社 コーポレート本部 企画部 浄土寺
TEL:03-5337-4232  E-mail:tis_pr@ml.tis.co.jp

本件に関するお問い合わせ先

TIS株式会社 コーポレート本部 戦略技術センター 担当 石橋・松井
TEL:03-5337-4244  E-mail:cloudconductor@tis.co.jp

※記載されている情報は、発表日現在のものです。 最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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更新日時:2024年4月1日 14時19分